千葉県立中央博物館で発掘された日本列島2024を順々に見学していたら、とても大きな木が横たわっていた。
その木はただの木ではなく、U字型の模様みたいなのが4つが彫刻された面白い木だった。
縄文人の生業や祭祀の実態を示す山あいの水場遺構「唐堀遺跡」
その木は大きく、かなり目を引く展示だと思った。
木以外の唐堀遺跡の展示品には最初、全く目に入ってこなかったのに、その木を見た瞬間、なにこれ??と思って引き返し、唐堀遺跡の展示品をじっくり見学していた。
唐堀遺跡は、群馬県東吾妻町にある遺跡。
関東北西部の標高400メートルの山間地にある、岩櫃山の雄大な断崖を見上げる吾妻川中流域の狭い下位段丘面に立地している遺跡である。
山あいの水場遺構と書くくらいだから、注目されているところは水場遺構。
主にトチノミを水にさらしてあく抜きを行うために作られた施設で、縄文時代後期後葉から晩期前葉にかけて200年以上にわたり利用されていた。
全長は約20メートル、上流より貯水場→作業場→水路→廃棄場と、全体構造が明らかたになった。
彫刻のある木柱
木柱みたいなのに、なんらかの彫刻がされたものが、縄文時代という時代から出土するだなんて初めて知った。
唐堀遺跡のほかにも、縄文時代の彫刻木製品としては、石川県の真脇遺跡、岩手県のしだ内(漢字が出てこなかった)遺跡に次ぐ全国3例目の発見だそうな。
これは貴重すぎる!
木製品といえば、だいたい朽ちてなくなってしまうのが多いから、かなり貴重な発見であるのは、ものすごくわかる。
この彫刻された木柱は、水路の石組の下から出土し、祭祀に伴って水場遺構に埋納したものとみられます。
木柱と同じような文様がほどこされた耳飾り
引き返していろいろ展示を見ているところに、この木柱と同じような文様がほどこされている土製の耳飾りがあった。
私もこの耳飾りを見た瞬間、さっきの木柱じゃん!って思った。
亀ヶ岡文化の東北から運ばれてきたと思われる遮光器土偶
唐堀遺跡は、群馬県にある遺跡。
なのに、遮光器土偶が出土するだなって思った。
遮光器土偶は、東北である土偶かと思い込んでいたから、もしかしたら、群馬県の場所まで運ばれてきたのかなと思った。
発掘された日本列島の冊子にも、亀ヶ岡文化の本場である東北から運ばれてきた可能性ありと書かれてあった。
古代ロマン?鶏の埴輪がかわいい「赤堀茶臼山古墳」
群馬県伊勢崎市にある古墳「赤堀茶臼山古墳」。
そこから出土した、鶏の埴輪。
鶏の足元を見ると、とてもリアルに作られている。
この鶏の埴輪は、止まり木にいるところを表現しているようです。
そして、鶏の埴輪にある羽のあたりの破片が、赤堀茶臼山古墳から3キロほど離れた場所から出土していたことがわかったそうです。
なんで3キロほど離れた場所に破片が運ばれたのでしょうか?
いや~古代ロマンですな~(^^)
ということで、まだまだ発掘された日本列島に展示されている出土などたくさんあるのですが、自分が気になったというか、感動した展示3点をご紹介しました。
お近くの博物館で展示が見られる機会があるなら、ぜひ!発掘された日本列島で展示されている出土品を見学していただきたいです(^^)/
※参考資料