東京国立博物館の常設展示に行って、埴輪を見てきた。
東京国立博物館に展示されている埴輪は、人物埴輪、形象埴輪、動物埴輪など、いろいろな種類の埴輪が展示されている。
その中に、重要文化財『埴輪・腰をかける巫女』という埴輪がある。
埴輪の歴史をちょろっというと、埴輪は前方後円墳が出現する前、弥生時代後半に築かれた、普通のお墓とは一線を画した「墳丘墓」が、出現するようになる。
そこに置かれた「特殊器台」という、円筒埴輪の前身みたいなのが置かれる。
古墳時代になると、特殊器台などから円筒埴輪へ変わり、家の埴輪、動物の埴輪、そして、古墳時代中期から後期近くになってくると、人物埴輪が現れる。
人物埴輪は、前方後円墳が造られ始めてきたときから置かれていたというわけではなく、あとあとになってから、古墳に置かれるのである。
東京国立博物館に展示されている『埴輪・腰かける巫女』を見学してみる。
ひとことでいえば、かわいい埴輪ですよね~。
常設展示の入り口に展示されていた『埴輪・盛装女子』の埴輪と、ちょこちょこと似たところがあるなあと思ってみていた。
私個人として、気になったところはやはり「玉のアクセサリー」である。
こちらは、弥生時代の出土品だけど、古墳時代でも、このようなアクセサリーは身につけていたんじゃないかな~なんて思う。
もしかしたら、コロコロとしたガラス玉かもしれないけど。
頭のところを見てみると、盛装女子でも書いた「島田髷」の頭をしている、と思う。
どうも作りが、頭に何かのっけちゃった感ありありだけど、古墳時代の女性の髪型は、島田髷で結っていたんだなとわかると思う。
耳にも、玉を使った耳飾りの表現がある。
埴輪の左側を見ると、鈴みたいなのがついているのが見える。
鈴なのかわからないけど、私の目には、鈴のように見える。
木更津市にある『金鈴塚古墳』からは、ほぼ純金製の鈴が出土している。
藤ノ木古墳からは、鈴じゃないけど、音の鳴る環頭大刀が出土しているし、確かどこかで見たけど、鈴をベルトみたいなのだったかな?何かにつけて、服の装飾みたいなのにしていたのを、埴輪だったかな?みたことがある。
当時の人(身分の高い人)は、リンリンかチャラチャラか、音を鳴らしながら、歩いていたんだなと、私は思って、そういう風景を想像してみたりしていた。
『文化遺産オンライン』を読んでみると、5個鈴がついた鏡のようで、これは祈りの道具と考えられていると書かれている。
私のよみは当たっていた(笑)
首にかけているアクセサリーの後ろが、玉が、少しだけ二股にわかれてたれている。
どういうアクセサリーなんだろうなあ。
服装も、ちょっと面白い感じ。
かわいい足元にも、アクセサリーなのか、玉のようなものが見えている。
説明文を写真におさめてくるのを忘れていたなあと思っていたら、いつも見ているサイトに、腰かける巫女の解説文が載っていた。
盛装女子同様、全身を表現した身分の高い女性を表した埴輪であり、祭りのとき、中心的な役割をはたす巫女だったのであろうと、書かれている。
ここまで写真をパシャパシャ撮っている人って、私しかいなかった・・・
どうでしょうか?『埴輪・腰かける巫女』。
どうでしょうか?って言われても、とりあえず、かわいい埴輪だと思いませんか?
埴輪って、かわいいもあるけど、かわいいだけじゃなく、鳥の埴輪も、犬の埴輪も、イノシシの埴輪も、馬の埴輪も、ちゃんと意味があって作られているんだなあって、わかると、なお面白く、なお!可愛く見学できると思います。