ねことメガネとアネモネと

古代史好きアウトドア好きな女が書きたいことを書くブログです

電車内で女性が小さな財布を落としたので届けた話

私は、会社に行くために電車に乗っていた。

電車内は、始発から出発のためと、通勤ラッシュがひと段落した時間帯だったせいで、私が乗っている車両には人がそれほど多くはいなかった。

 

私の目の前に女性が座っていた。

服装は、スーツぽく、カバンはリュックを使っているようで、膝の上にリュックを置いていた。

 

始発駅から2駅目に着いたとき、女性は立ち上がって電車を降りようとした。

女性が席から立ちあがった瞬間、床に、小さな財布が落ちた。

私は「あっ!」と言い、財布と女性とを見比べたが、女性は全く気付かない様子で、そのまま電車を降りてしまった。

私は、目の前で落ちた小さな財布を拾い、女性に届けようとした。

 

女性に声をかけても、そのまま気が付かないで、ズンズン歩いて行ってしまったら、私も電車から降りなければならない、完全に電車から降りるのは避けたい、という思いが無意識が働いていたようで、私は、女性のリュックを思いっきりつかみかかってしまった。

 

いきなり勢いよく後ろから掴まれたので、女性は驚いた顔でこちらを見てきた。

私は、なるべく笑顔にと、笑っていたのかどうかわからない顔をして、顔だけお辞儀をしながら小さな財布を手渡した(コロナ禍のせいでマスクをしていますからね)

女性は、あっ!という顔をした後、笑顔でお辞儀をし、小さな財布を受け取って、そのまま歩いて行った。

私は、電車に置いていかれることはなく、無事に会社の最寄り駅に着いた。

 

 

去年あたりから、コロナウイルスの影響で、人の物を触るという行為に躊躇いが生まれるようになった。

人によっては、他人に自分の物を触られたくはない、と強く思うようになった人も多いはずである。

私はそこらへん全く気にしないのだけど、気にする人は気にするだろう。

 

落とし物は、もちろん拾って、本人に渡してあげるか、警察に届けるとかして、拾ってあげるのが、当たり前だがいちばん良いに決まっている。

そういう善意も躊躇させてしまう気持ちを生ませてしまうコロナ禍、そんな時代になってしまったのかもしれないと、ふと思うときがある。

 

ちなみに「電車 落し物 コロナ禍」とGoogle検索で調べてみたら、コロナ禍の影響で、落とし物の数が例年より減ったというニュースを見た。

「人の流れがなくなれば、落とし物もなくなる」なんて当たり前のことが書いてあったけど、ニュースに掲載されていた写真では、落とし物で埋まっていた部屋が、3割ほど空きができた、ということも書いてあった。

コロナ禍の中、人の流れが減ったことによって、良いことがあったひとつの事例なのではなかろうか。

 

当たり前のことだけどリマインド。

カバンやリュックから出したものは、なるべく早く中にしまうのがよろしいかと思う。

 

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