半蔵門線に乗っているとき、ひとつの広告に目がとまった。
世田谷美術館で開催されている『民藝』の広告だった。
広告には、鳥取県の牛ノ戸焼と、北海道のアイヌの柄の写真が使われていた。
私は母親に「世田谷美術館で民藝の展覧会やるんだ」と言ったら、「私も見に行きたかった」みたいなことを言われた。
そして、5月5日、半蔵門線に乗って、世田谷美術館の最寄り駅『用賀駅』まで行った。
この日、最高気温29度になるという、日差しが、ザ・夏!っていう日だった。
用賀駅から世田谷美術館まで歩いて20分ほど(Googleマップ試算)。
風が涼しかったから、日差しが、ザ・夏!でも、まだまだ耐えることができた。
世田谷美術館は、砧公園という公園の中にある?美術館。
それに砧公園は、サッカー場などがあり、食べ物屋さんも数件あるという、大きな公園だった。
電車の中にもあった広告が、世田谷美術館の前にあった。
左側がアイヌの文様、右側が牛ノ戸焼である。
牛ノ戸焼のマグカップなど、ひとつ欲しいんだけど、私の懐が・・・(泣)
世田谷美術館もそうだけど、レストランとカフェが併設されていた。
レストランでお昼ご飯でもと思っていたんだけど、1回でも展示室を出てしまったら入れないのかわからなくてウロウロしていたら、係の人が来てくれたけど、レストランは諦めてしまった。
その代わり、美術館の下にあるカフェで、お昼ご飯にした。
風が気持ち良くて、テラス席が、人気だった。
『美は暮らしのなかにある』、生活の中に美はあるのである
約100年前に、思想家・柳宗悦(やなぎむねよし)は、日常生活の中で用いられてきた手仕事の品々に美を見出し、「民衆的工藝=民藝」の考えを唱えた。
日々の生活のなかにある美を慈しみ、素材や作り手に思いを寄せる、この「民藝」のコンセプトはいま改めて必要とされ、私たちの暮らしに身近なものとなりつつある。(世田谷美術館・民藝のパンフから)
私たちの生活の中には、食べ物を食べる器、掃除をするための箒、座るための椅子、ご飯などを食べるためのテーブルや机、毎日着る衣類、昔でいうならば壺、履物、火鉢などなど、いろいろなものと一緒に生活しているけど、柳宗悦は、そこにあるものたちに美を見出したということである。
現代のいまは、工場などで大量生産されたものが多いが、一昔前までは、ひとつひとつが手作りで、その手作りの中に、作り手の思いがあるものばかりであった。
現代でいえば?丁寧な暮らし??と言われるものになってしまうかもしれないけど、昔はそれが普通だった。
母親に「これ家にあった?」って、いろいろ聞いてみたら、火鉢の中にある灰を整える孫の手みたいなカタチをした、灰ならし?みたいな名前だったかな、それは家にあったと言った。
おちょこが数個展示してあったけど、おばあちゃんの実家は金持ちだったらしく、こういう絵柄が素晴らしいおちょこが何個も、倉庫にごろごろ眠っていたという。
おちょこは、お酒を飲む器と連想するだろうけど、昔は子供用の茶碗としても使われていたらしい。
世田谷美術館では、写真を撮影できる場所が少なかった。
このやかん、本当に形が面白くて好き。
『美は暮らしのなかにある』
私たちが普段見て使用している器などに、意識して見てみると、そこに美があるかもしれない。
いろいろ器を買いそろえてみたことがあったんだけど、電子レンジ不可っていうのが多くて、ちょっと不便だなと思ってしまった現代人の私であった(笑)