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新潟県十日町市にある『十日町市博物館』で火焔型土器を見に行く(笹山遺跡と火焔型土器の発展、他地域との関わり)

新潟県十日町市にある『十日町市博物館』に行き、国宝・火焔型土器を見てきました。

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ずっと火焔型土器をこの目で見てみたいと思っていたから、連休を取ったこの3日間、新幹線に乗って新潟へと行ったのです。

最初に、国宝・火焔型土器を紹介しましたが、十日町市博物館には、火焔型土器と王冠型土器、ほかの地域の影響を受けた土器たち、土器以外にも、石器や土偶なども展示されています。

www.tokamachi-museum.jp

 

 

東京駅から越後湯沢駅、ほくほく線に乗って十日町駅へ

朝6時前の電車に乗るために最寄り駅までスーツケースをゴロゴロしながら歩く

上越新幹線「とき」

関東はこんなに青空なのに・・・

最前列の席は、スーツケースを持っている私には狭かった・・・

次回からは、最前列以外の席を予約しようと思った。

スーツケースを持っている私には狭かった最前列の席

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった(いまは国境もないし雪はまだないけど)

帰りの越後湯沢は、うっすら雪が積もっていました。

東京駅から約1時間半くらいで到着「越後湯沢駅」

乗り換え時間はあまりないので、ほくほく線乗り場に行くために、ゴロゴロスーツケースを引いていたんだけど・・・

なんだろ?温かいお湯が出ているぞ

温かいお湯が出てる!と、時間もあまりないのに、お湯に触っていた笑

天使のオブジェ?

ほくほく線へのホームは、新幹線の改札からすぐである。

が、ほくほく線は、Suicaなどの交通ICカード類が使えないので、切符売り場で切符を買わなければならない。

「ええ~!券売機どこ?」

と駅員さんに聞きながら、なんとか切符を購入。

十日町駅へと行く電車の発車時刻、数十秒前だったか?重いスーツケースを持ちながら駆け込み乗車をした。

東北の電車あるあるだと思うんだけど、電車のドアは、右側についているボタンで開けなければならない。

「なんとか間に合った・・・」と空いている席に座り、十日町駅に着くのを、車窓から見える景色を見ながら乗っていた。

関東の青空は夢だったのかと思うほど、どんよりとした雲と雨

2両編成だったかな?のほくほく線

ほくほく線「十日町駅」に到着!

ほくほく線「十日町駅」に到着

10時すぎ、予定通り、十日町市博物館の最寄り駅「十日町駅」に到着。

コインロッカーは、写真右側に見える場所にあるので、そこに重いスーツケースを預けて、博物館を目指しました。

こぢんまりとした駅だけど、とてもキレイな駅だった

観光案内所、観光案内所でも荷物預かりサービスあります

織物の町でもある十日町市

世界でも有数の豪雪地帯のようです

十日町駅から十日町市博物館へ行く

最近は、スマホに地図アプリがあるから、便利な世の中になったなあと思いながら、私もスマホを片手にして、博物館を目指した。

十日町駅の外観

このような看板があるので、迷うことはないと思います

大きな看板が見えるので大丈夫です

右側に十日町市博物館が見えてきます

千葉より寒いし(暖かい恰好してきてよかった)、雨だしで、博物館が見えたときは、生きた心地がしたなあ笑。

もっと気温が低くなれば、この雨が雪になるんですよね。

 

 

新潟県十日町市にある「国宝・火焔型土器」が展示されている『十日町市博物館』

東京駅から上越新幹線「とき」に乗り、越後湯沢で下車、越後湯沢からほくほく線に乗って、「十日町駅」で下車し、駅から歩いて15分くらいの場所にある「十日町市博物館」

駅近くの博物館なので、車がない人でも行きやすい博物館です。

十日町市博物館の外観、火焔型土器がお出迎え

白が映える博物館、描かれている模様は火焔型土器だと思われ

鶏頭冠突起?のオブジェ

十日町市博物館、とっぱく

私が新潟へ行った日から、天気が荒れに荒れ模様で、雨がとにかくひどかった。

十日町駅から徒歩15分くらいだから、多少雨が強くても、なんとかなった。

十日町市博物館は、令和2年6月に新築移転しており、館内はとてもキレイで新しい博物館でした。

入館料は600円、ミュージアムショップも充実しています。

 

十日町市博物館の常設展

十日町市博物館の常設展は、国宝・火焔型土器を含める縄文時代の展示、十日町市は山の近くの市のため、日本でも有数の豪雪地帯でその中での暮らしの展示、郷土の歴史、です。

私はこの中で、国宝・火焔型土器を含める縄文時代の展示、豪雪地帯での生活の展示を見学してきました。

十日町市博物館の縄文時代の展示

縄文時代という時代について、パネル展示されています。

土器のはじまり(Englishもあります)

土器のはじまり

縄文時代という時代は、土器と弓矢の登場により、縄文時代の人たちの生活が格段にあがりました。

こちらで国宝・火焔型土器などが見学できます

火焔型土器は縄文時代中期の土器。

十日町市博物館には、縄文時代中期以前の土器なども展示されており、もちろん、石器や土偶なども展示されております。

入り口にある縄文土器の形の変化がわかる展示
草創期と前期、中期の違いがよくわかる
縄文時代中期の土器がいちばん装飾が多い

晩期は大きい装飾はなく、シンプルになっている

入り口の土器の形と文様の変遷を見たら・・・

「おわああーー!!!ズラリと並ぶ火焔型土器!!」

テンションマックス!

凄すぎる・・こんなにズラリと並ぶ火焔型土器、見たことない!!

ズラリと並ぶ火焔型土器と王冠型土器

火焔型土器と王冠型土器は、ほぼセットで出土するらしいです。

火焔型土器
王冠型土器
火焔型土器
頸部分の文様がすごい
火焔型土器
王冠型土器
火焔型土器
火焔型土器の細部

このように、火焔型土器は、文様や装飾について、一定の?ルールみたいなのがあるように思える。

典型的な火焔型土器は新潟県内に限られて出土している
火焔型土器と王冠型土器の大きさと多様性

 

変化するスタイル・他地域とのかかわり

火焔型土器も他地域との土器を取り入れて進化していきます

火焔型土器と王冠型土器の誕生と発展

全国の縄文土器

火焔型土器が出現し隆盛期をむかえる中期中葉は、北陸地域では「上山田・天神山式土器」、長野県南部から山梨県からは「勝坂式・曽利式」が、関東では「阿玉台、加曽利EⅠ、Ⅱ式」、東北では、大木8a式土器が出現する。

笹山遺跡でも、火焔型土器以外に、北陸地方、東北地方から影響を受けたと考えられる土器がみられる。

これは笹山遺跡が、他地域との交流、広域的な交流のなかにあったことを示している。

どこかで見たことあるような形だなと思うと、あそこの土器じゃない?と思う
真ん中の器台形土器、初めて見ました

火焔型土器と火焔系土器の分布

火焔型土器と火焔系土器の分布

鉢形土器
深鉢形土器
この土器の口縁部、とても良い形をしているなあと眺めていました
この土器も、口縁部が良い形

 

国宝・火焔型土器が出土した『笹山遺跡』

新潟県十日町市にある『十日町市博物館』には、国宝・火焔型土器をはじめ、さまざまな遺跡から出土した火焔型土器、王冠型土器、石器などを展示している。

 

国宝指定されている火焔型土器は、十日町市博物館から北東3キロほどのところにある『笹山遺跡』から出土した火焔型土器である。

信濃川右岸の河岸段丘の上に立地している。

ここの場所は、昔から土器や石器が出土するということが、地元の人たちから古くから知られ、1970年、笹山遺跡がある場所に、市の野球場、市民のスポーツハウスなどの施設が建設されることとなり、本格的な発掘調査が行われることになった。

 

国宝・火焔型土器、指定番号1号は、発掘調査をしていていきなり出土してきたわけではなく、奇跡というか幸運とが幾度となくかさなり、笹山遺跡は、土石流におおわれた遺跡と判明するや、遺跡の上部は破壊されていたが、下部はパックされ良好な状態で保存されていた。

笹山遺跡から出土した国宝・火焔型土器などは、あのときのもうひと掘りがなかったら、発見されずに地下に埋まっていたかもしれない。

火焔型土器・指定番号1の出土状況(十日町市博物館の冊子から)

発掘調査から3年目の夏、縄文土器で初になる国宝土器が出土するのであった。