いきなり、マニアックなタイトルだけど、本当にその通りなので書きました。
「加耶展」は、千葉県佐倉市にある「国立歴史民俗博物館」で開催されている。
一般1000円(私はJAF会員割引で800円で見学できました)。
企画展と常設展、両方見学できる。
「加耶の展示ってこれだけ?」みたいなことを、おじちゃんたちは口々に言っていたけど、これだけ?と言うなら、韓国に行けばいいやろ、と私はおじちゃんたちに腹が立った。
1.加耶(かや)とはなんぞや?
ではでは、加耶とは何でしょうか?
加耶とは、日本列島の古墳時代と同じ頃に、朝鮮半島の南部に、たがいに協力しあい、ときには競いあいながら、活躍した国々があった。
加耶は、倭がもっとも親密に交流した社会である。
加耶との交流を通して、須恵器と呼ばれる硬い焼き物、鉄の道具、工具、馬の飼育、治水、蒸し器などの炊事道具や新しい暖房施設(カマドなど)、じつにさまざまな情報や技術、道具を倭が手に入れることができた。(加耶展の図録から)
加耶とは、日本でいう古墳時代のとき、朝鮮半島の南部にあった国々のことである。
古墳時代を勉強する過程で、加耶という言葉が出てくるのではないのかな?と思う。
そして、6世紀ごろ、新羅と百済という強国のはざまで、投降したあとには、衰退の一途をたどる。
2.豊かな鉄・基盤は鉄生産にあった
加耶の基盤は、鉄生産にあった。
それぞれの加耶の王や有力者の墳墓には、一定の大きさで作られた鉄斧や鉄の延べ板(鉄てい)が大量に副葬されている。
これらは、鉄の道具の素材であり、ときには貨幣のような役割も果たしていたようで、鉄生産の掌握が、王や有力者の権威には不可欠だった。
3.加耶土器
加耶諸国では、多彩な土器を墳墓に副葬している。
鉢形や筒形の器台、高杯、壺などが基本的なセットである。
全体のプロモーション、櫛描きの文様や透孔のかたち、付加された装飾など、細かくみると、地域ごとにいくつかのまとまりが確認できる。
4.東アジアとの交流
5.墳墓から見た加耶
私はここで展示されていた「筆」を、マジマジと見入ってしまった。
紀元前1世紀の筆、現代まで残るもんなんだね。
写真の粗さが、iPhoneの限界を感じる(部屋も若干くらいので)
6.大加耶の飛躍
大加耶のアクセサリー
大加耶の有力者は、冠や耳飾り、そして装飾大刀など、金銀のアクセサリーでみずからを着飾っていた。
身分をしめす基本となるアクセサリーは、垂飾付耳飾りである。
垂飾付耳飾りは、耳にとりつける環の下に華麗な飾りを垂らしたもので、たいはんが金製である。
この耳飾りを、日本のどこかの遺跡からも出土している。
それを見たかったのだけど、歴博で開催している「加耶展」で見ることができて、私はとても嬉しかった。
(群馬県の剣崎長瀞西遺跡で、大加耶系の耳飾りが出土している)
加耶展、ものすんごく良い展覧会である。
古墳時代というか、古代史を勉強している人や、古代史に興味がある方は、ぜひとも!見ていただきたい展覧会だと思う。
歴博のミュージアムショップでこちらの本があった。
私はまだ買ってはいないけど、いずれ必ず買います。
※図録を参考に、文章を書きました。