今日の夕方、雷雨があった。
会社の窓から聞こえる雨音、最初は雨が降ってるなんて気が付かなかったけど、やっぱり雨の音のような気がして、窓から外を覗いた。
雨が降っていた。
天気予報で夕方に雨が降るだなんて言ってたかな?と思い返したけど、私の記憶にはなかった。
リュックの中を見て、折り畳み傘を持ってきていたことに安堵した。
帰宅時間になって外に出た。
かなりの本降りで気分は萎えたけど、なんだか涼しい。
これからの季節、雷雨があったあとのあの蒸し暑さを考えると気が滅入る。
夏の雷雨は、いろいろキレイにしてくれる印象だ。
空気もキレイにして、空もキレイにして、地面もキレイにして、雨上がりの涼しい空気で心もキレイになる。
雨上がりの空気は気持ちいいし澄んでいる。
でも今年は違った。
鼻と口をマスクが覆っている。
家の最寄駅から歩いていると、マスクをしているのが、なんだかもったいなくなってきた。
電車の中や会社ではマスクをしているが、外にいるときは、どうしてもマスクを外したくなる。
しばらくの辛抱だといえども、清々しい、澄んだ空気が吸えないのは、なんとも悲しい。
私は誰もいない帰り道、マスクを外して思いっきり空気を何回も吸った。
その空気は美味しくて、涼しくて、とても清々しかった。
お互いマスクをしていると、相手の顔を忘れてしまいそうだし、外の空気の気持ち良さも忘れてしまいそうだ。
私が派遣されている会社は、来月も在宅勤務を継続するという。
たまに思う。
あの人とはもう一緒に仕事ができないのかなあと。
在宅勤務で仕事に支障がなければ、ずっと在宅になるんじゃないかって言われている。
あの時は楽しかったのに、いつまで続くんだろう。
私はコロナ以前の面白い雰囲気の職場が楽しかった。
あの頃に戻れるのか、それとも新しい生活様式として、現状のままになるのか。
新しい生活様式に慣れても、私には忘れたくないものがあったのだった。